コンドルズ

日中は暑くても、朝晩は秋風です。
この夏も色々観ました。その中で夏の風物詩っぽいのが、これ。



『Nine Lives(ナイン・ライヴス) コンドルズ日本縦断大転生ツアー2009 Live001 福岡公演アメリカンショートヘア・スペシャル』
日時:2009年8月16日(日)18時〜 場所:イムズホール


〜ロックとコンテンポラリー・ダンスの相性・・・曲目リストをください〜


開演前の会場には、例によってちょっと前の歌謡曲が流れている。トム・キャットのあの曲(「ふられ気分でRockn' Roll」だと後日判明)や「セーラー服を脱がさないで」(おニャンコクラブ)やあれやこれや。聞き流しているうちに「猫」つながりの選曲だと気づく。
ステージ前方には大きなスクリーン。客席の前に白い大きな布が立ちはだかっている。
音楽が低くなり客電も落ちると、舞台後方からの強い光で十数人の人影がスクリーンに映る。
そして、グリーン・デイのあの曲。よく耳にする曲。タータララララ、タラララララ♪っていう、ほら、あの。
スクリーンがするする消えて(上に吊り上げられたか?)現われた学ラン姿の男たち。群舞。飛ぶ。跳ねる。踊る。
これだ。これがコンドルズだ。
今年の夏もやってきた。

体型も容姿も、ダンスの習熟度もまちまちな個性的なメンバーをそろえた、男性だけのダンスカンパニー・コンドルズ。
全国ツアーを福岡から夏に始めるのが慣わしになっていて、私も何回か足を運んでいる。

2曲目もロック。。だったと思う。何ていう曲か、よく聴くけどはっきりは知らない曲。
かっこいい。ダンス。振りを覚えて一緒に踊りたい。

そしてこの後はいつものように踊りだけでなく、コント、人形劇、映像、寸劇も交え、文化祭の出し物のように面白おかしくステージは進む。

でも今回、やっと私は気づいた。コンドルズの学ラン・ダンスには、ロックがぴったり似合っていると。


「ロック」と一言で言っても広うございまして。グリーン・デイとかオアシスとかああいうかんじの(厳密にいうと一括りではないんだろうけど、音楽地図があやふやですみません)。バリバリ明るいのではなく、少し短調気味というかメロウというか。でもビートは強い。そういうの。

途中、寸劇に絡めて一人がバレエの女性の振りを踊るシーンがあった。ダンスの腕前はなかなかで真面目に踊っているだけにコミカルだった。

バレエにはバレエ音楽がある。社交ダンスにはワルツ、タンゴ、チャチャチャやサンバ、フォークダンスにはマイムマイムやオクラホマミキサーやetc. ラップやヒップホップには、ヒップホップダンスがある。
そして、ロックには。コンドルズ。


コンテンポラリー・ダンスというのは、伝統的なもの以外全部、と大まかに理解していいと思う。で、そのジャンルの音楽というと、抽象的だったり、ミニマム・ミュージック風だったり、というのが多いというイメージが私にはある。
長い間、ロックのダンスの相棒は空席だったのだ。そこに座ったのが彼らコンドルズだ。


客席は女性が圧倒的多数。私も女子4人で繰り出した。(20代一人、30代二人、それ以上一人。私はどれでしょう。)
4人の共通の感想「私もコンドルズに入りたい。」
そして「使った曲のリストがほしい!」
それから「今日の曲全部CDに入れて、ライブの後売ったら、絶対に売れる」という意見も。私も買うでしょう。

お笑いの出し物も楽しいけれど、やっぱり彼らにはダンスだ。寸劇は今回、冗談なのかメッセージなのか、または言葉遊びなのか、中途半端だったような印象を受けた。

もっと踊りが観たい。来年の夏は、ロックとダンスをど〜んと中心に据えた、これぞ、というライブが観たい。