福岡市美術館で「永遠のソール・ライター」という写真展が開催されている。
この展覧会のチラシを見るまで、彼の名前は知らなかった。そして、チラシを手にして、是非観に行きたいと思っていた。
あと10日余りで終わってしまう…というタイミングで行くことができた。
右から2番めがソール・ライター展のポスター
会場の入口あたりにあるボードは撮影OK
チラシの説明によると、この写真家は”1950年代からニューヨークでファッション・フォトグラファーとして華々しく活躍”しながらも、1980年代に表舞台から姿を消す。が、2006年に、当時彼は80歳を超えていたが、カラーの写真集が出版され世界的に反響を呼んだ…のだそう。
祝日だったこともあり、大勢のお客さん。若い世代が多かった。
初めのセクションはモノクロ写真、次のセクションはカラー写真。あと2つくらいセクションがあったかな。
どの写真もシンプルなのに引き付けられた。
なぜ? 曖昧な言い方だけど、詩が宿っているというか。
構図が面白いせいもあるのか。
たとえば人を写していても、人の身体の一部分しか写っていない写真が大多数。
手元に残っているチケットの写真は「運転手」。でも、写っているのは車の後ろのガラスから見える帽子を被った男の斜め45度の横顔(後ろ姿と横顔の間ですね)。それが画面の下三分の一で、上の三分の二は臙脂色の布なのか板なのか。
覗き見ている感覚、俯瞰している感覚。
観る者も研ぎ澄まされていく感覚。
入口付近のボードの、床屋さんのぐるぐるの写真は<無題>1950年代。
もし、この写真展の中から一枚持って帰っていいよ、と言われたら…。贅沢な妄想。
雪の日に赤い傘の写真も魅力的だけど。
やっぱり、球春間近でもあるし「野球」がいいかな。
写っているのは女性2,3人の上半身のみ。球場に観戦に訪れたのか。ワンピースとおぼしき洋服。一人は白い丸襟。
昔、「ナチュラル」というロバート・レッドフォード主演の野球映画があったけど、そこに登場していた、野球観戦しているお洒落な女性たちを思い出した。
展覧会は3月5日(日)までです。
お馴染みのかぼちゃ