ホークス・パレード 2017

パレードの日取りを知ったその日から“そわそわ”は始まっていた。

そわそわ。
四六時中、持続するというわけではなかったけれど、ふとした時に思い出しては、そわそわ。


いらいらや、へとへとの合間に、そわそわ。
きゅうきゅう(困って縮こまっている音)やギガギガ(歯の治療中)の合間に、そわそわ。

そして、ついにその日が。


11月26日(日) ソフトバンク・ホークス優勝パレード 
開始予定時刻は11時。


いそいそと出かけ、そわそわ、ざわざわと待って。
ぱたぱたぱたとヘリコプターの音。

きゃ〜、わぁ〜、きゃ〜という歓声の中、あれよあれよという間に、パレードの隊列は過ぎ去って行った‥



開始30分前、陣取ったのはパレード出発点・呉服町交差点から西へ進んで、博多座までは行かないあたり。
車道の両脇は既に4,5列の人垣ができていたので、そこへ連なるより、ちょっと下がって、歩道の建物側で、段が上がっているところで見ることにした。
街路樹や人の頭にも遮られず視界良好に思えたので。

が、実際に車がくると、自分がイメージしていたより距離があって、この場所取りを若干悔やんだ。


ものものしい中継車が通ったあとに、黒いオープンカーがすぅっと近づいてくる気配。
うわぁ〜、きゃ〜

見物の子どもたちがそれ!とばかりに肩車されている。可愛い。


「あ、長谷川、長谷川」
「内川だ、内川」

右隣にいた30〜40代カップルの男性が興奮して、見えた選手の名前を次々に口に出す。

「あ、ほんとだ、長谷川だ〜」「内川だ〜」と、心の中の私の声。

黒いジャンパーを着ている孫さんは、目立っていてよくわかる。


「ギータ(柳田)!」「岩嵜!」「まっち(松田)!」

見ず知らずの隣人の声おかげで、選手たちのシルエットが確認できている私。くっきりは見えないけど、それらしい人影。

中村晃、今宮、東浜、千賀‥


選手や関係者2,3人ずつが分乗した、黒いオープンカーは、4,5台だった。
車に乗っている選手たちの位置が思っていたよりも低く、前方の見物の人の間から見ることになり、その点でもこの場所取りを若干悔やんだ。
(写真は撮れず)


続いて登場の、オープンバスをパチリ。


選手の顔がはっきりしないくらい小さいのは、肖像権のため‥ではなく、こういうふうにしか撮れなかったから。
私のカメラ(ガラケー)の性能もあるけど‥ ズームにすればよかった。

「‥本一奪還!!」の文字が。

森投手が乗っていました。


もう一台も、パチリ。

自分の旗が写り込んでいる? が、バスの「祝・日本一奪還!!」は、はっきり写っている。

ぽんちゃん(本多選手)が乗っていました。



そして、行ってしまいました。二十歩くらい追いかけたけど、諦めた。

なので、ゆっくり天神まで歩くことにした。途中、選手たちを撮ったスマホの写真を見せ合う人たちを何人も見かけた。


この沿道の大群、老若男女全ての人が、ひとつの野球チームのファンだということに思い至り、感心したりする。自分もその只中にいるくせに。

「鳥越さん、残念ですね。」パレードを待つ間、左隣の女性と言葉を交わしたが、彼女がそう言った。見ず知らずの初対面の人と、いきなりコーチの去就についての話題が通じ合うのも考えてみれば不思議。


私が苦手なクライマックス・シリーズ、そして、日本シリーズと、ひりひりするような10月を経て、この日を迎えられたと思うと、ふぅ〜と大きく息を吐いて一仕事終えたような‥ 自分がプレーしたわけじゃないのに。


☆☆☆


うちで録画しておいたパレード中継を見て、晩に映像で復習した。
こんなに近くではっきり撮れているなんて、TV局はすごい。

工藤監督、王会長、甲斐捕手は、向こう側にいたので、私の場所からは見えなかったことが判明。


ところで、この日の夜7時のNHKの全国ニュースでは、日本ハムのファン感謝デーが映り、大谷選手のムーンウォークや清宮選手の日ハム・ユニフォーム姿が紹介されていた。
が、ホークスの「ホ」もパレードの「パ」もなかった。なぜ。日本一なのに。大谷選手や清宮くんの動向には私も興味あるんですけどね。けど、今年のプロ野球の日本一チームのパレードが、ローカルニュースのみでしか取り上げられないとは。(もやもや)




パレードでみんなに配られた、つるつるの紙でできている金のフラッグを、フローリングの上で写真に収めたら、なんとなく床に同化。
(文中、敬称略)