時間割をくずす

今週のお題「私の年末年始」)



年の瀬、スーパーのレジに並ぶ。どの人もカゴの中身はいっぱいだ。刺身や肉、青い野菜、赤い野菜に、さつま芋、飲料、注連縄なんかも。人によっては2カゴも。この膨大な量の食材がそれぞれの家庭に持ち帰られ、それぞれお正月用に料理されていくのか。今日明日の二日のうちに。総量どれくらいになるなんだろう。レジ待ち時間がいつもより長いので、そんなことをぼんやり思う。

考えてみたら、年末年始は多くの人がいつもとは違う吸引力で行動していて、それをヘンだと思わないのが習慣‥いや、慣習というヤツだろうか。年賀状書いたり、大掃除始めたり。神社にお参りしたり親戚を訪ねたり。いつもの暮らしの時間割が大幅変更。慌ただしいけれど、年が改まれば気持ちも新鮮に感じられる。



趣味は観劇。気になる舞台は次々に現われる。しかしだ。全て地方公演があるわけではない。
なので、こちらから出かける。新幹線に乗って。または飛行機に乗って。財布は泣いている。が、観劇の魔力に魅入られてしまった者にはその強い吸引力に抗えず・・。いわば刹那的。だが「生きててよかった」と思えるようなステージにも出会える。舞台が終われば街歩きや観光(私の場合はほぼ関西と東京のみだが)。
そうやって何回も日常の時間割をくずし、そしてまた元のように組み直して、2013年も終わろうとしている。人のシアワセは様々だけど、愚痴をいいながらも普通の日常があること、そこから逃げ出して魅力的なものに会い、また帰って来ること。有り難くシアワセなことです。‥‥そう思えるのも今年もいい舞台をたくさん観たおかげかもしれない。