2012年・笑いの系譜‥その4 コンドルズ

去年2012年に観たステージの続き。
で。「笑いの系譜」といっても、前の記事3つを参照していただければおわかりのように、何一つ系統だったことはありません。悪しからずご了承ください。
演劇3本の次はダンスもの。



『ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア コンドルズ日本縦断大開放ツアー2012 福岡公演ニライカナイスペシャル』
日時:2012年9月15日(土)19時〜 場所:イムズホール


このところ毎年行っているコンドルズ。
なので今更ながらだが、コンドルズのライブとは? それは‥。


王道は、学ランを身にまとった様々な風貌の大人男子たちの群舞。ロック音楽での。
それに、コミカルなダンス、人形劇、寸劇、映像にコント、こういったものが織り交ぜられて展開。そういうかんじ。


やっぱり今回も学ラン群舞はかっこよかった。
そのほかには古賀氏のコガダンスと平原氏のミラーダンスが印象に残った。


もう見られないかと思っていた“コガダンス”、パワーアップして登場だったのだ。

初めてそれを見たのは確か2,3年前あたり。
短髪で中肉中背の男の人が舞台に現れる。黒いブリーフ、素肌に紺色のちゃんちゃんこ風チョッキ(←死語)、素足に白いソックス。
あ〜もう、この出立ちだけで、アウト。
普通なら拒否反応を起こしてしまうところが、クラシックのギター曲に合わせて彼が舞い始めると目が離せなくなる。
女性バレリーナの踊りを大袈裟にやる。飛び跳ねたり、足を上げたり、よよよと泣き崩れるような仕草など。リフトもあり。
そしてよく聴くと、曲はクラシック曲ではなく、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」だ。
哀愁漂うメロディに、いかつい男が舞う女っぽさこてこての踊り。


可笑しい。


ただダンスの技術もかなりだと思う。多分。(踊り手:古賀剛)
ここまでくると、女の情念‥みたいなもののパロディだ。わはは。


それが過去2回披露されていたので、今回は諦めていた。


だが。敵もさるもの。
上下シルバーのスーツを来た一人の男が舞台に現れた。(古賀氏)
すると突然、ぱ〜ん!と洋服が裂けて、男は身ぐるみはがれ、黒いブリーフに、紺色のちゃんちゃんこ風チョッキ(死語)、白いソックス。あっという間にそんな姿に。
あ〜もう、そう来たか?!(洋服にピアノ線か何かつけていて舞台袖から引っ張っていたか‥?)
パロディ踊り全開。わははは。

こうまで突き抜けると、ちゃかし、冷やかしというレベルを超えて風刺になるんだなぁ(‥といっても、本人たちはそれを狙っているわけではないと思うが)。

今回は、やはり熟練の踊り手・藤田善宏が小道具を携え参入、随所に突っ込みを入れていた。
う〜ん、また次回も見たい。


もう一人、魅力的な踊り手・平原慎太郎も存在感を発揮していた。
ステージ上に枠がいくつか並び、それが鏡に見立てられて行うパフォーマンスがあった。
枠のこちら側とあちら側に人がいて、あちら側の人が鏡のように真似をする。
こちら側が平原氏で、あちら側には入れ替わり立ち替わり体格が色んな人が。
平原氏の180度の開脚、鏡の向こうの人は汗。
そんな単純なことが、素直におかしかった。