駆込み女と駆出し男

去年観た映画で一本書き忘れが‥2016年も4ヶ月過ぎたところで思い出すとは。邦画は頭の中の別リストにあったのか??

以下、昨年のmixi日記より感想を転記します↓



駆込み女と駆出し男

原田眞人/監督
2015年/日本


駆込み女と駆出し男


'15.5月某日


昨夜は、友人につきあってもらって、映画鑑賞。

チラシを見つけた時から気になっていた一本。

江戸時代後期、幕府公認の縁切寺東慶寺を舞台にした作品。


タイトルや、そのチラシのデザイン、「笑って泣ける人情エンタテインメント!!」という宣伝文句から、『超高速!参勤交代』みたいなものを漠然と想像していたのだが、全く正反対の佇まいの映画だった。 (ちなみに『超高速!参勤交代』も痛快!で好きな映画)

原案は井上ひさしの小説「東慶寺花だより」ということだが、そのタイトルの方がしっくりくる内容。

いい映画だった。 後味のいいお話だった。
「いい映画だったね」と友人も。


緑深い鎌倉のお寺をはじめ、映像が美しい。
カメラが大きく構えている‥のかな。
(実際の撮影で使われたお寺は、姫路市の書寫山圓教寺で、「ラストサムライ」でも使われたらしい)


その中でお話がゆっくり進む。いえ、“ゆっくり”というのは私が想像していたよりも、ゆっくりという意味。

“アンダンテ”(歩くような速さで)くらいのテンポ。
そして、風雲急を告げる〜ような、様々なことが起こり。


2時間23分の長さを感じさせず。

役者陣は、魅力的で、特に脇を固める俳優陣が盤石。


駈込み女の聞きとりをする宿の主人、樹木希林、貫録。

駈込み女の満島ひかり‥さすが、
内山理名‥いつの間にこんなキレのある役が板につくように?、
戸田恵梨香‥素朴でけなげな役が意外によかった。

そして若手女優、皆さん小顔。


叔母である宿の主人・樹木希林をサポートする役で大泉洋
朝ドラ(「まれ」)のお父さんと、ちらちら重なったりしたけど、早口の長いセリフでヤクザの親分(橋本じゅん)とやり合うところ、笑ってしまった。

ワルい男の雰囲気の堤真一、妖しいかっこ良さを再認識。


平日の夜ゆえ、広い劇場、広いスクリーンで、客席には私たちを含めて数人。
贅沢‥

確か『バードマン』も、ウィークデイの夜に行って同じくらいの観客数だった‥