女(わたし)には向かない職業

女(わたし)には向かない職業


『女(わたし)には向かない職業』
  いしい ひさいち/著 1997年 東京創元社


本棚を整理していたら、昔読んだコミックが出てきた。
そして、ページをめくって、ふふふ、と笑って時間が過ぎ、整理整頓も掃除もはかどらず。

いしいひさいちの4コマ漫画。
表紙の美女が主人公。藤原瞳。ずぼらな小学校教師。酒好き。本職の傍らミステリー作家を目指している。

で、途中からは、晴れて作家が本職となり、小説業界の登場人物として、ヒロオカ氏やタブチ氏の面々もお目見え。


4コマ目で、ずりっとコケるようなおかしさ。久々に読んだけど面白い。
気持ちがキリキリしている年の瀬に、脱力。


何ごとにもいいかげんな瞳さん、仕事場の“藤原オフィス”もいつも散らかり放題。
でも、あるページにいくと珍しくきれいに片付いている。はて?


そこにアシスタントの三宅さん、ぽい、ぽい、と、床に袋や箱や本を置いていっている。
訪問者に何をしているのか尋ねられ「ウチの先生、ほどよく仕事場がちらかってないとおちつかないのよ。」


え〜そうなんだ〜。お掃除と、正反対の行為。お散らかし(?)
そうなんだ。年末だからって、大掃除しなくてもいいんだ。目から鱗(!)


いえいえ、掃除していたからこそ、この漫画と再会できたのだし。
やっつけ年末お片づけの思わぬ副産物。凝り固まっていた気分がほぐされた。



p.s. この藤原先生、小学校教師時代は、のの子ちゃんの担任でした。